●加盟者は労働者にあたるのか?

フランチャイズシステムの本部と加盟店の関係は、一見すると本店と支店のような外観を呈していますが、あくまでも加盟者は独立した事業者です。加盟者は、売り上げからロイヤルティを本部に支払い残ったものが収入になり、本部から給与をもらっているわけではありません。

しかし最近では、大手コンビニエンスストアのフランチャイズ加盟者が労働組合法上の労働者にあたるとの判決がありました。
判決の理由は、加盟者がフランチャイズの事業組織に組み込まれている、本部からの業務依頼に応じざるを得ない、時間的場所的制約が強いなどが挙げられましたが、最も重要なのは「労働の対価性」です。フランチャイズシステムでは、加盟者は本部から労働の対価として収入を得るのではなく、個々の事業の売り上げを収入としています。

この点については「労務提供に対する対価またはそれに類する収入としての性格を有している」との説明ですが、個々の事業収入が一般的にいう給料と同一の性格を有しているような説明には疑問が残ります。 フランチャイズは、加盟者に無償労働をさせ事業収入を搾取するシステムなのです。

 

●フランチャイズ=巧妙な搾取の仕組み

たとえば24時間営業のコンビニエンスストアを経営するにあたっては、従業員を雇い、24時間営業を管理できる体制と商品の販売をさせることになります。その場合、従業員の給料、残業代、社会保険などの出費も会社が負担することになりますが、この店の経営をフランチャイズ加盟者に任せると、加盟者がロイヤルティを支払った残りから給料や残業代を支給し、本部の負担はないどころかロイヤルティで利益が発生します。

しかも、店の経営が苦しくなりやむを得ず閉店となる場合は、事業を失敗したリスクは加盟者が背負うことになるばかりか、契約期間に満たない場合は本部への違約金まで発生してしまうのです。「自社の労働者ではない」という言い訳を盾にして加盟者に無償労働をさせることは、労務提供に対する対価やリスクが発生しないように仕掛けられた、労働法を脱法した巧妙な搾取の仕組みであるといえます。

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