●こんなはずじゃなかった…詐欺的フランチャイズ
フランチャイズ契約を考えるにあたって、本部から示された売上予想が魅力的な数字であったにも関わらず、実際はその半分程度の売上しかないなどはよく耳にする話です。フランチャイズ契約書には、そのほとんどが加盟店側の義務的なことばかりを詳細に規定しているのに、本部の指導や援助については曖昧な記載をしていることが多く、加盟店側を保護する目的で作成されていることは稀です。
フランチャイズ契約においては、加盟店はたとえ個人で契約していても『事業者』であって『消費者』としての法の保護はありません。契約書の内容をよく理解しないまま契約に至ったとしても、クーリングオフのような消費者保護の制度はなく、全て自己責任となってしまうのです。加盟店から利益を搾取することしか考えていないような詐欺的なフランチャイズ本部に騙されないためには、慎重な契約が必要です。
●詐欺的フランチャイズ本部の特徴とは?
まず挙げられるのは、加盟店の店舗数拡大ばかりを急いで、予想される売上高や利益を実際よりも高く示したり、正確ではない情報を加盟店希望者に示すことです。フランチャイズ契約において最もトラブルになりやすいのはこの点でしょう。この点を本部に追及しても「当社のノウハウで予測された数字だ」と反論されますが、本当にフランチャイズ本部がノウハウに基いて合理的な予想を立てていれば、多少の誤差はあったとしても一定の範囲内に収まって然るべきです。
予測した数字と実際の数字があまりにもかけ離れていれば、本部による情報提供義務違反が疑えるでしょう。次に挙げられるのが指導不足です。契約までは躍起になっていたのに、いざ店舗を開店させると途端に細かな連絡もなくなってしまう、担当者も滅多に訪れないというのもよくある話です。ロイヤルティに見合った経営指導がなされてこそのフランチャイズです。
いかに「加盟店契約をさせればこっちのものだ」と考えているのかがよく分かります。ほかにも、商品の販売価格は加盟店の専権であるのに見切り販売を禁止したり、そもそもノウハウがない本部も実在しています。詐欺的なフランチャイズに騙されないためには、開業前にリスクを明らかにさせて、加盟店からの搾取ばかりを考えていないかを見抜くために、実際の店舗を見学するなどの努力が必要でしょう。
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